No.104 代謝を上げるキーワード『細胞活性力』

sDSC02377先ずは、細胞活性力が落ちていないかチェック!

1.運動が苦手、もしくは運動をする機会がない

2.食べ過ぎると、簡単に太ってしまう

3.疲れやすい

4.姿勢が悪い

5.肩こりや腰痛がある

6.生活中でストレスを感じることが多い

7.メタボリックシンドロームである

<結果>チェックの数が3個以上の人は、細胞活性力が落ちているかもしれません。

①細胞活性力とは?

私たちは、体を動かすにも、心臓などの内臓を動かすにも、何をするにもエネルギーが必要です。そのエネルギーをつくる役割をしているのが「ミトコンドリア」です。

ミトコンドリアは、細胞にたくさん含まれている小器官で、糖質やタンパク質、脂質を燃やしてエネルギーを作り出す役割を担っています。

食事で摂取した糖質やタンパク質、脂質などの栄養素は、血液に乗って細胞まで届けられ、ミトコンドリアの中で酸素や酵素などの働きによってエネルギーに変わります。

平均すると、細胞1個中に数百~数千個ほどのミトコンドリアがあり、エネルギーをたくさん使う細胞ほどミトコンドリアの数も多くなります。

本来、摂取した栄養素は、ミトコンドリアでどんどんエネルギーへと変えられます。つまり、食物からスムーズにエネルギーがつくられる体というのは、より多くのミトコンドリアが存在し、それらが元気に働いている体ともいえます。しかし、代謝の悪い体は、こうした一連の流れのどこかが滞り、エネルギーをつくりにくい体になってしまっているのです。

②筋肉とミトコンドリア

ミトコンドリアは、体の運動量が多くなれば数が増え、活性化されることがわかっています。

例えば、家庭で使っているガスコンロをイメージしてみると、ガスコンロが増えれば、ガスの総消費量が上がるのと同じで、細胞のコンロともいえるミトコンドリアが増え、活性化すれば、取り込める酸素の量が増えて、燃焼力もアップするのです。

特に、筋肉はエネルギー消費量が多いため、筋肉のミトコンドリアが増えるということは、体全体のエネルギー消費量の増加に大きく影響します。

ミトコンドリアが、エネルギーをつくるのに不可欠なのが酸素と栄養素です。その酸素と栄養素を体全体の細胞に行き渡らせるのが、毛細血管の役割です。

筋肉にも、毛細血管がたくさん通っており、酸素と栄養素を含んだ血液が運ばれています。

例えば、筋肉が弛緩して軟らかくなると、筋肉の毛細血管に血液が流入し、収縮して硬くなれば血液は静脈の側に押し出され、伸縮を繰り返すことによって血液循環が維持されているのです。

しかし、筋肉が伸縮せず、一定の緊張を持続した状態で長時間体を支えていると、筋肉の血液循環が悪くなります。そして、筋肉が緊張したまま硬くなって、肩こりや腰痛などの症状を生じさせてしまうのです。

また、筋肉組織が硬いと、筋肉細胞に酸素や栄養素などを届ける毛細血管が収縮してしまいます。すると、血液は動静脈吻合(※)と呼ばれるバイパス経路に入って、筋肉細胞を素通りしてしまうのです。

そのため、毛細血管を通して供給していた酸素や栄養素が、筋肉に届きにくくなり、ミトコンドリアは働きたくても働けないというジレンマに陥ってしまいます。

逆に、筋肉をほぐすことで、血液環境がよくなり、毛細血管に血液が流れると、ミトコンドリアの働きもよくなるのです。

 

(※)動静脈吻合

手足にある動脈と静脈を結ぶバイパスのような血管のこと。毛細血管と比較すると、太さが10倍で、血液量が1万倍にもなるといわれる。

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