生活習慣で顔の表情がゆがむ?
鏡で顔を見てみましょう。左右の目を結んだ線と左右の口の端を結んだ線が平行であれば
ゆがみはありませんが、結んだ線のどちらかが上がっている場合は、上がっている側でよく
噛む習慣がある可能性があります。それは、よく使う筋肉が引き締まっているからです。
噛まない習慣のある側でよく噛むことによってたるんだ筋肉が引き締まり、輪郭もシャープに
見えるようになりますが、できるだけ左右の偏りなく噛むように心がけましょう。
そのほか、顔の表情がゆがむ原因として、頬杖をよくつくこと、左右どちらかにばかり向いている
横向き寝などが考えられます。顔の筋肉は、頭や首の筋肉などとも連動して動いているので、
顔の表情がゆがむことで、ひいては全身の左右のバランスにも影響を及ぼすことになります。
<口のトレーニング>
口元の表情をつくる唇のまわりの筋肉を口輪筋といい、唇を閉じる力を担っています。
加齢により口輪筋が衰えると、口角は下がり話す、飲む、食べる、歌うといったことまで
スムーズにできにくくなります。筋肉は年齢に関係なく、使用しない部分は衰えて弾力性を
失ってしまいますが、使用する部分は発達します。ですから口輪筋を鍛え、引き締めることで、
たるみもなくなり豊かな表情をつくることができます。また、皮膚の下の筋肉にもハリが出て、
皮膚の表面のシワなども伸び、口角が上がったいきいきとした印象になります。さらに、顔の
血流も促されて新陳代謝が活発になり、ニキビや吹き出物なども治りやすくなります。
■表情筋ウォーミングアップ ~豊かな表情をつくりやすくします~
①顔のパーツを鼻の辺りに集めるように目を閉じて、顔をすぼめる。
②目を開け、口の中に空気を入れて顔全体の筋肉を伸ばすイメージで膨らます。
③右左の頬に交互に8回ずつ空気を入れて膨らませる。
④①~③を何度か繰り返す。最後に表情筋のほてりをしずめるため、額の中心からこめかみ、
頬骨の上から下、耳の下から顎に向かって指の腹で優しく叩く。
■舌の体操 ~唾液の分泌を促す~
①舌を出したり、引っ込めたりを繰り返す。
②舌で上唇をなめる。
③舌を左右交互に突き出す。
④舌を一回転させる。
■口角トレーニング ~口輪筋を鍛え、口角を上げる~
①上下の歯を軽く合わせて唇を5秒間閉じる。
②「い」と発音する形にして、ゆっくりと口角を上げ、5秒間キープ。
③「う」と発音する形にして、唇をゆっくりと突き出し、5秒間キープ。
④①~③をスムーズな動きで5回繰り返す。
※トレーニング中に休憩するときは、口を軽く開け、力を抜きましょう。顔や肩の筋肉を緩める
ことができます。
最後に鏡を見て、大きな笑顔を作ってみましょう。そして微笑みの状態で5つ数えると、筋肉が
ほぐれて笑顔がつくりやすくなります。笑顔で使う筋肉は口元の筋肉が多いので、笑顔を
習慣化することで自然と鍛えられます。楽しく笑うと心も体も元気になり、免疫力も
上がりますよ。