群発頭痛は、群発地震のようにある期間に集中して頭痛が起こることから、その名称がつけられています。例えば、春先など季節の変わり目に始まり、一度痛みが現れると毎日のように2週間~2ヶ月間くらいの一定期間に頭痛を起こすようになります。
発症のメカニズムは明らかにされていませんが、目の後ろを通っている血管が炎症を起こして拡張しているために起こるといわれています。また、この血管を取り巻く涙腺や瞳孔の大きさをコントロールしている自律神経が刺激されて、涙が出たり、瞳孔が小さくなるといった症状を伴うこともあるそうです。
特徴としては、片頭痛や緊張型頭痛は女性に多くみられますが、群発頭痛は男性に多い傾向です。
補足 <食べ物と頭痛>
カキ氷を食べた後のキーンとした頭の痛みを通称「アイスクリーム頭痛」といいます。アイスのような冷たいものを食べると、体が体温を維持しようとして、血管を拡張させて血流量を増やすために頭痛が起こるわけです。
また、チーズ、チョコレート、バナナなどには血管を拡張させるチラミンが多く含まれているので、あまりにも多量に取ると頭痛の原因になります。
お酒を飲んだ後に頭が痛くなるのは、赤ワインやビールにもチラミンが多く含まれているほか、アルコールが肝臓で分解されるときに生成されるアセトアルデヒドが血管を拡張させるからです。
さらに、食品添加物の摂取によって頭痛が引き起こされることもあります。ハムやソーセージには赤色を保つ亜硝酸ナトリウムが含まれていて、中華料理にはうま味調味料としてグルタミン酸ナトリウムが多量に使用されています。いずれの成分も血管を拡張させるため、これらを多量に食べることによって起こる頭痛を「ホットドッグ頭痛」や「中華料理店症候群」と呼んでいます。