No.72 糖尿病による感覚障害

s-寒椿

生活習慣病の代表格である糖尿病の三大合併症といえば、網膜症腎症神経障害ですが、神経障害の例として感覚障害や自律神経の障害が起こり、日常生活に苦痛をもたらします。

感覚障害の症状としては、足に「正座によってしびれた時のようなジーンとした感覚」や「電気が走るようなビリッとした感覚」が起こったり、足先が刺されるような、または、焼けるような強い痛みを感じたりします。

悪化すると足先の感覚が鈍くなり、熱湯がかかったり鋭利なものを踏んだりしても気づかず、大きなケガにつながる恐れがあります。

糖尿病による感覚障害の原因は、血液中に流れる多量のブドウ糖が感覚神経の細胞内に過剰に取り込まれ、さまざまな代謝異常を起こすことで細胞などにダメージを与えて機能障害を引き起こすためと考えられています。

なお、感覚神経をはじめ、合併症の起こりやすい網膜や水晶体、腎臓などにおけるブドウ糖の取り込みにおいては、インスリンよりも糖濃度が関与していると考えられています。

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