No.101 代謝を上げるキーワード『消化力』

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まずは、日頃の生活で消化力を無駄使いしていないかチェック!

1.だらだらと間食する癖がある

2.朝起きると胃がもたれていて食欲を感じない

3.果物はあまり食べない

4.お肉が大好きで、つい食べ過ぎてしまう

5.あまり噛まずに短時間で食事を済ませがち

6.夕食を取ってから2時間以内に就寝する

7.食事はお惣菜やレトルト食品、外食などに頼りがち

 

<結果>チェックの数が2個以上の人は、消化力を無駄使いしているかもしれません。

①消化力とは?

私たちの体には、もとから備わっている「消化力」があります。

人体には、消化管という1本の管があり、大きく分けると、口、食道、胃、小腸、大腸、肛門で構成されています。口で噛み砕いた食物は、消化管を通る間により細かくされます。炭水化物、タンパク質、脂質は消化液の作用によって分解され、ミネラルは水に溶けます。

消化液には消化酵素が含まれていて、食物の中の栄養素を吸収しやすい形に分解してくれるのです。その際、各臓器から必要に応じてそれぞれの栄養素を分解する適切な消化酵素が分泌されるなど、とても精巧なシステムによって成り立っています。

そして、体に必要な栄養素は消化管の粘膜を通って血液またはリンパ液に入り、体内に吸収されます。吸収は胃や大腸でも行われますが、大部分は小腸で行われます。吸収された栄養素は科学的な変化(代謝)をして、体内でさまざまなことに利用されます。

このように、「食べる」という行為は、大量の消化液を分泌したり、長い消化管をフル稼働させたりする必要があり、体にとって意外と負担が大きいものです。そのため、空腹でもないのにだらだらと食べ続けたり、よく噛まずに飲み込んだりすると、体に余計な負担を掛けることになってしまいます。

消化力を上げるためには、「何を食べるか」と同じくらいに「どう食べるか」が大切になってきます。

体本来の機能を無駄使いしない食べ方は、代謝を上げる近道ともいえるかもしれません。

②消化力を下げる原因にご注意

<欧米型の食生活>食べたものが胃に入ってから小腸へ送り出されるまでにかかる時間は、個人差もありますが、炭水化物で2~3時間、タンパク質で4~5時間、脂質では7~8時間といわれています。つまり、欧米型のタンパク質や脂質が多い食事は、胃に留まる時間が長くなります。すると、胃が前の食事を消化し終わる前に、次の食事が入ってきてしまい、常にフル稼働の状態になってしまいます。その結果、胃が疲れてしまい、活動低下や消化不良の原因になります。また、食事で脂質を多く取りすぎると、それらを分解するために大量の胆汁酸が分泌されます。過剰な胆汁酸は、大腸で二次胆汁酸という発がん物質につくり替えられ、大腸の環境悪化にもつながってしまいます。

<食べ過ぎ・早食い>食べ過ぎると、それを消化・分解するために、大量の消化酵素が分泌されます。そのため、消化酵素を分泌する膵臓などの臓器に負担がかかり、消化酵素の無駄使いにもつながります。また、早食いをする人は、食物が噛み砕かれないまま胃に運ばれるため、消化に時間がかかり、消化不良が起こりやすくなります。小腸は、未消化のタンパク質など、きちんと分解されなかった栄養素が届いても、吸収することができず、そのまま大腸に送り込んでしまいます。すると、それらが腸内の悪玉菌のエサとなり、悪玉菌が発がん物質などの毒素をどんどん作り出してしまい、大腸の環境悪化につながります。

<加齢>高齢者になると、一般的に食事量が減り、代謝に必要な栄養素が供給されにくくなります。さらに、歯の状態が悪化してよく噛めなくなったり、消化液の分泌が減ったりして、食物を消化する力も落ちます。また、小腸粘膜の機能も低下して、吸収力が落ち、代謝活動全体が低下します。

 

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